日本人はかつて独自の文字を持たず、漢字という外国語文字を借用して日本語を書き表わしました。近年、古代の日本語表記法に詳しい藤井茂利博士が次のような例を出されています。
もし日本の隣国が英語圏の国であったと仮定したならば、ある日本語文を
①「A book and little friend did not know circle.」
と書き表わし、隣国が漢字使用国であれば、同文を
②「阿 品等 知伊等毛 斯羅那加都多和」
と表記したであろうと(『古事記年報 62』)。
いかがでしょう。これらを今の日本語表記に直したら、どんな言葉になるか。
皆さんは、ピンときましたでしょうか?
…現代の日本人なら、①や②ではなく、
「あ、本当ちい(少)とも知らなかったわ」
と表記することでしょう。
独自の文字を持たない民族が外国語文字を借用して自国語文を表記するには、初めは、このような工夫と困難を伴ったと推察されます。
ところで、今年度は、日本語表記の文字(漢字・ひら仮名・かた仮名)に関することを中心にして学びたいと思います。
令和6年度教養講座 第6回のテーマは、「ま仮名・ひら仮名・かた仮名の成立と使用場面」。
詳細と申込方法は、下記の通りです。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
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◆日時:11月30日(土)午前10時~午前11時30分
◆内容:第6回「ま仮名・ひら仮名・かた仮名の成立と使用場面」
◆講師:天神社宮司 博士(文学)白江 恒夫
◆場所:天神社境内 下福島幼稚園
◆申込:参加ご希望の方は、開催2日前迄に申込フォーム
またはお電話(06-6441-7025)にてお申し込みください。
◆費用:1000円
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