昨年11月25日に行われた第2回天神社教養講座では、「龍田風神祭の祝詞(1)」と題し、当社宮司を講師に龍田風神祭祝詞の読解を行いました。
▼第2回講座の主な内容
1、万葉集巻六・971〜972の解釈・説明
2、龍田風神祭祝詞の通読(訓読文)と現代語訳
3、占イ・夢床・名乗(告)リについて
祝詞では、飢饉が続く原因を占っても解らず困っていた天皇の夢床(ゆめとこ)に、神が現れ自ら名乗り、「自分の要求を聞き届けるなら五穀豊穣をもたらそう」と言いました。
夢から覚めた天皇が神の要求通りにすると、飢饉がおさまったとあります。
祟り(飢饉)をなした神の要求は、「天つ神・国つ神という抽象的な名称(普通名詞)ではなく、自分固有の神名を称(とな)えて祀ってほしい」ということでした。
そこで、「古代において、自分の名前を相手に知らせることの意味」を、万葉集や古事記を用いて考えました。
第2回では、「占い・夢・名乗り」という日本語の意味を掘り下げてこの伝承を考えましたが、続く第3回では、「名(な)、名前(なまえ)、知(し)る・知(し)られる」という日本語そのものが持つ意味をも考えに入れながら、読解をさらに進めたいと思います。
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◆日 時:2月24日(土)午前10時から
◆内 容:天神社教養講座 第3回「龍田風神祭の祝詞(2)」
◆講 師:天神社宮司 博士(文学)白江 恒夫
◆場 所:天神社境内 下福島幼稚園
◆申込み:開催2日前迄に申込フォームまたはお電話(06-6441-7025)にてお申し込みください。
◆費 用:1000円
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「言葉は文化財」です。
言葉が残っていれば、物が無くとも、何とか昔のことを辿ることが出来るように思います。
前回から少し間が空いてしまいましたが、次回教養講座でも、当社宮司・白江恒夫が「日本語学」の切り口から、皆様を『神まつりのことば』の世界へとご案内します。
皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げます。
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